マックス・U-18大賞
マックス・U-18大賞 < 高校生の部 >
奥野 愛弓さん(東京都 / 18歳)
私のお地蔵さん。彼は、私の幼稚園から今まで14年間変わらない通学路にいる。幼稚園生のときは挨拶するだけだったが、小学生になると私は不安なことや大きなイベントがあると彼にお祈りするようになった。小学校低学年の時、友達とけんかをした次の日の朝、「ちゃんと『ごめんね』が言えますように」と祈ってから学校に行き、帰り道に「仲直りできたよ、ありがとう。」と軽くお礼をした。高学年になると、大して勉強していないのに「テストで良い点とりたい。」と祈り、「全然ダメだったんだけど。」と八つ当たりをした。中学生では、家にあったみかんを大量にお供えしようとして母に止められた。
いつも彼は見守ってくれていた。彼だけでない。家族も友達も先生も私を見守り陰で支えてくれていた。なので今度は私が誰かを見守り、誰かの支えになりたい。
明日、こっそり桃をもっていって言おう。ありがとう。大好きだよ。私のお地蔵さん。
マックス・U-18大賞 < 中学生の部 >
後藤 梨乃さん(静岡県 / 14歳)
私の家は、共働きをしている。私は電車で通っているため、仕事が早い母が私を送って、父が私の弁当を作ってくれている。私はあまり父と話をしない。なんとなく面倒くさいのと、なんかとにかく嫌なのだ。だから、このお弁当の件だけが唯一の会話といってもいいだろう。ある日、母に「毎日っていうのはね、すごく大変なの。なのに、手作りにこだわっているのよね。」と言われた。そう、私のお弁当は、冷凍チンではない。手作りだ。その日、そういわれた私は、いつも以上にお弁当がおいしく感じた。その日の夜、いつものように「明日のお弁当何がいい?」と聞かれた私は、少し迷ったけれど、「いつもおいしいよ、ありがとう。」と言ってみた。その時の父の顔は、にやにやしてやっぱり言わなきゃよかったと思ったけれど、私も笑ってしまった。今日も私のお昼は父が作る弁当だ。世界に一つしかない、私用の特別メニューなのだ。
マックス・U-18大賞 < 小学生以下の部 >
中俣 晃弘さん(大阪府 / 10歳)
「小さいな。こわれちゃいそうだな。」
これはぼくが、はじめてキミと出会った時に思った事です。
小さな手、細い足、早い心ぞうの音。とってもとっても軽かった。でも、だっこする、ぼくのうでは、とても力が入ってまるで、きん肉痛のようになってしまいました。
そんな出会いから2年がたちました。
キミとぼくは、話しをしたり、いっしょに遊んだり、お出かけのときは、手をつないで歩けるようになったね。体重も生まれた時の4倍になりました。キミをずっとだっこすると、本当のきん肉痛になっちゃうくらい大きくなったね。
でも、その重さがとってもうれしいよ。8さいもはなれたぼくの小さな弟がぼくは、とってもとても大切なんだ。「にいに。」とはじめてよんでくれた日は、ぜったいに一生わすれないよ。ぼくの小さな弟は、ぼくにとって、世界一の大きな宝物です。