国産初の小型ホッチキス・ガンタッカの誕生と、その後のお客様の声をかたちにしてきた歴史を、製品とともにご紹介します。
1942年~1950年代
時代のニーズをいち早く捉え、国産初の小型ホッチキス・ガンタッカ・製図機械を世に送り出す!
ホッチキス「SYC・10」やガンタッカがお客様の信頼を得て、事業基盤を確立しました。
1960年代~1970年代
空圧技術の確立によりネイラ(釘打機)はエア式に発展、家具・梱包・建築へと市場を拡大!
ネイラの消耗品もステープルから釘へ、被打込材も木から鋼板・コンクリートまで広がり、釘を使う全ての市場にネイラは浸透し、名実ともに日本の釘打機のトップメーカーになりました。
- 1962年
- 首都高速道路1号線が開通
- 1964年
- 東京オリンピック
- 1973年
- 第1次オイルショック
- 1974年
- 北米の2×4工法認可
- ※写真は発売当時の商品で現在は生産しておりません。
1980年代~1990年代
エレクトロニクス技術が導入され、チェックライタ・タイムレコーダ・ホッチキスなどの事務機の電子化で、新市場を創造!
蓄積された技術を融合し、高圧釘打機(スーパーネイラ)・鉄筋結束機(リバータイア)・複合機内蔵用電子ステープラ(オートステープラ)・文字表示機器(ビーポップ)など、次代に向けた新コンセプト商品も生み出しています。
2000年代
新たにコンクリートツール事業・住環境機器事業に参入。
お客様の声をカタチにした充電工具シリーズも展開!
2010年代
「とじる」へのこだわりがホッチキスを更に進化させました。
金属針を使えない職場に紙針ホッチキス「ピーキス」を開発!
- 2011年
- 東日本大震災
- 2012年
- 東京スカイツリー開業
今では当たり前に存在しているホッチキスですが、実は”お客さまからの声”をもとに様々な改良が重ねられてきました。ホッチキスのあゆみを、開発の背景とともにご紹介いたします。
1940年代
ホッチキスが広まっていない戦後間もない時代、書類をとじるにはキリで穴を開け、ひもで結ぶのが一般的でした。今では“当たり前”なホッチキスも、当時は画期的な商品だったと言えます。
ちなみにこの頃、ホッチキスは「文具界の3種の神器」の1つとして言われていたそうです。
1950年代
当時にすれば画期的な卓上ホッチキス「ヤマコースマート」。しかし、サイズも大きく高額だったため、職場での使用が一般的でした。
そこでマックスは、「ひとりに1台持ってもらいたい」との想いから小型化の開発をスタート。こうして“国産初”のハンディホッチキス「SYC・10」が誕生しました。価格もヤマコースマートの半額以下の200円としたことで、ホッチキスはオフィスから個人へと、徐々に普及しました。
ホッチキス=マックス 文具店で「マックスください!」
社名の変更にともない「SYC・10」を名称変更した「MAX・10」。普及するにしたがって、“ホッチキス”と“マックス”は同義語になり、文具店には「マックスください!」と買いにくる人が増えたそうです。
その後も改良を重ね、1967年にはホッチキス・針がJIS規格の認証を受けました。
縦だけでなく、横にも使えることで中とじができるホッチキス。
いろいろな場所で活躍しているホッチキスたち
文房具として使われることの多いホッチキスは、私たちの身の回りでもたくさん活躍しています。
お客さまの声から生まれた様々なホッチキス。用途によってカタチも使いやすく改良されています※。
- ※このコラムに掲載している写真は現在販売中のものを使用しています
1960年代
操作性・耐久性を重点にデザインされたことが評価されました。後の人気定番商品となりました。
1970年代
指の安定を良くするためにデザインを見直し、本体にリムーバを搭載するなど、これまでも各所に工夫を施してきたホッチキスですが、マックスはあらためて「とじる」ことに着目。「もっとラクにとじられるホッチキスはできないか」と考えました。
試行錯誤の上、1979年にテコの原理を応用し、とじる力を軽減した「軽とじ機構」を開発。従来の約1/2の力で作業ができるようになり、お子様の小さな力でもしっかりととじられるホッチキスが完成しました。
1980年代
1990年代
1968年に発売した「HD-10D」をデザイン一新、更に針の装填が簡単にできるワンタッチオープン機能を搭載しました。
現在も、定番品のホッチキスです。
通常のホッチキスとしてはもちろん、中とじをすることができる「ホッチくる」。「ちょっとした小冊子を作りたい」というお客さまの声に応え、開発されました。ペーパークラフトや紙箱のとめあわせにも使え、根強い人気のあるホッチキスです。
遊びゴコロ満載!ユニークホッチキス
タテヨコにとじられる「ホッチくる」など、現在でも一風変わったホッチキスがありますが、当時はユニークなホッチキスがたくさんありました。ここでは、その一部をご紹介します。
1985年
コンパクトホッチキス「minisize」発売(メモ帳とセットで500円)
1987年
カードタイプホッチキス「スタッカード」発売(専用カートリッジ針3連付で800円)
1988年
バータイプホッチキス「B&G」発売(10号針1000本付で800円)
2000年代
「軽とじ機構」、「フラットクリンチ機構」を搭載し、10号タイプながら、最大26枚もの書類をとじることができるホッチキス。マックスがハンディホッチキスを発売して50周年を迎えた2002年に、記念モデルとして開発・販売しました。
2010年代
2008年に発売されたバイモ。機能面では高い満足をいただいていた一方で、手の小さな女性からは「本体がもう少し小さくなれば…」という声がありました。
そこで「Vaimo11 STYLE」は、バイモの高機能はそのままに、本体のスリム化を図り女性の手にもやわらかくなじむ丸みのあるデザインにすることでフィット感を出しました。また、カラー決定は女性社員が中心になり、多数のサンプルの中から絞込みを実施。女性を意識したデザインに仕上げました。
海外で活躍するマックスのホッチキス
日本ではにぎってとじるタイプのホッチキスが主流ですが、実は国によってホッチキスの使い方や呼称は様々です。
ここではマックスが販売しているホッチキスを例にご紹介します。
東南アジアでは、日本と同じようににぎってとじる「ハンディタイプ」が主流。ちなみにタイではホッチキスのことを“マックス”と呼ぶそうです。
アメリカではハンドルを叩いて使う「卓上型」が多く使われているため、日本のものよりやや大きく頑丈。英語では“ステープラー”と言います。
ヨーロッパではペンチのように握る「プライヤータイプ」のホッチキスが使われています。イタリア語では“クチトリッチ”と言います。
2枚から80枚までひとつの針で美しくとじる卓上ホッチキス
軽い力で平らにとじるコンパクトなホッチキス「サクリフラット」にスイーツをイメージしたツートンカラーの愛らしいデザインに加え、とじ枚数最大28枚を実現しました。
コンパクトにたためるデザインで、ペンケースやポーチに入れて持ち運ぶことができます。丸いボタンのデザインは、プロのメイクアップアーティストが使用する“カラーパレット”をイメージ。小さくてもプロの道具のように信頼できるイメージと、美しいカラーの楽しさを表現しました。
2016年度のグッドデザイン賞、ISOT2016(国際 文具・紙製品展)デザイン部門優秀賞を受賞しました。
40枚をとじる機構はそのままに、小型化&軽量化を実現
従来の「Vaimo11」の性能を維持したまま、女性の手にも収まるサイズを実現しました。
これまで丸みを帯びたデザインが多いなか、多面体デザインを採用。各エッジ部分に【ダイヤモンド】をイメージしたカットを施し、スタイリッシュさと高級感を表現しました。ビビットカラーはオフィスで映えること間違いなし!機能性だけでなくデザイン性にもこだわりを持つ方にオススメです。
10号針で最大32枚とじを実現し、きれいな“とじ形状”と更なる“使いやすさ”を追求しました。
コンパクトなサイズに軽いとじ心地が人気のサクリシリーズ第3弾。みなさんお馴染みの「HD-10D」に続く、定番ホッチキスになりつつあります。
デスク回りを明るくする、爽やかなツートンカラーを採用
「Vaimo11 STYLE」はVaimo11シリーズの中でも、最もスリムなボディーのホッチキスです。
女性や手の小さい方でも握りやすいスリムなボディーはそのままに、爽やかなベージュ、ピンク、ブルーにホワイトを合わせたツートンカラーでデスクを明るくするカラーリングです。
紙素材の専用針を使用した紙針ホッチキスP-KISSシリーズの抗菌モデルです。
ハンドル、本体カバー、針カバーに抗菌効果のあるプラスチック材を使用しているので、手が触れやすい部分が衛生的です。また「SIAAマーク」を取得しているマックス唯一のホッチキスです。
ホッチキスでつくる貼箱キット
「Vaimo11」シリーズ発売11周年を記念して、京都の老舗紙器メーカーが運営する「BOX&NEEDLE」とコラボレーションした貼箱キットです。風合豊かな貼箱用の和紙を「Vaimo11」でとじあわせ、ホッチキスなどを入れる収納箱を手作りすることができます。これからも「Vaimo11」シリーズはマックスの主力製品として様々な商品展開を行っていきます。
PARTY CROWD from egg press
「可変倍力機構」とは、針が紙を貫通し始めてから、ピンポイントで軽とじ機構が働くように、テコ比を変える技術です。
この技術により、本体高さをおさえながらも軽くとじることができます。さらにとじ奥行き53mm、150本装填可能なロングマガジンを搭載。
2019年度の「グッドデザイン・ベスト100」にも選ばれ、デザイン性・機能性に優れたホッチキスです。
シリコンカバーホッチキスシリーズ発売
文房具を機能だけでなくデザインにもこだわって選ぶユーザーが増えています。そのような声に応えるため、ホッチキスにおいても、所有する楽しさを感じてほしいという想いから、アニマルデザインのシリコンカバーを装着したホッチキスを発売しました。見た目がかわいいだけでなく、シリコン素材のサラサラした柔らかい触り心地が好評です。
マックスはこれからも、お客様の声をカタチにした商品を創造し続けます。
次に商品化するのは、あなたの悩みを解決したホッチキスかも!?
いまや建築現場に欠かせない釘打機。実は、もともと釘打機の開発は、建築用でなかったことはご存知ですか?”お客様からの声”によって進化してきた、建築・建設工具のあゆみ、建築現場の歴史をご紹介します。
1950年代
マックスは戦後すぐにホッチキスの生産をスタート、1952年に“国産発”の小型ホッチキスSYC・10を発売、また1955年には当時販売していた鉛筆削器がヒットし、マックスは文具・事務器メーカーとして歩み始めていました。
そこで、さらなる文具事務器商品の拡充を目指し、ホッチキスの針を使用し画鋲代わりにポスターなどを貼るガンタッカを発売。
しかし、事務器としては、普及せず、住宅建築のモルタル工法のラス張り用として左官屋さんの必需品となりました。
同時期に、米国の釘打機メーカーから圧縮空気を動力源とした釘打機の情報を得て、マックスは、本格的な省力工具の開発へと向かうことになりました。
1960年代
1970年代
丸釘が打てることで、梱包市場への普及が進んだ釘打機の、 次のターゲットは住宅建築市場でした。しかし、ここで厚い壁にぶち当たります。日本の伝統的な住宅建築は、仕口・継ぎ手などの柱の結合に、釘を使用しないことを誇りにしている工法でした。そのため当時は、大工さんや金物販売店さんにほとんど関心を寄せてもらうことが出来ませんでした。
1973年には、空前絶後の建築ブームの到来。猫の手も借りたいほどの忙しさに、大工さんはようやくネイラを使い始めました。
さらに、追い風となったのは、1974年オイルショックのさなか、北米の2×4工法が建設省により認可されました。2×4工法は、別名「釘打ち工法」ともいわれ、建築現場で威力を発揮するネイラの存在を大きくアピールすることができました。
1980年代
この当時の建築向けのコンプレッサは、両手で持ち上げるような大きなものが主流でした。しかしこのAK-615Pは、片手で持ち上げることが可能。爆発的に市場に広がりました。
そして、今では当たり前となっている機能、静音設計。この当時、ヒットしていたアイドルにちなんで…
“駆動静か”とネーミングをつけてPRしていた営業マンもいたとか…
1990年代
従来の約3倍の空気圧力を使用することで、高い打ち込み力とボディの小型・軽量化を図ったのが、マックスのスーパーネイラです。
当時、約140~150万戸の住宅が新築されていました。大工さんの数は、約45万人と推定。(1991年事業所統計より)
長期的には、高齢化や後継者不足による現象が予想されており、住宅建築の効率化が求められるなか、製品化されました。
2000年代
高圧釘打機 スーパーネイラは、建築現場のスタンダードに
1994年に当社が世界で初めて開発した高圧釘打機スーパーネイラは、発売以来、お客様から高い支持を受けながら、施工方法や建材の多様化に対応した商品を生み出し続けました。
2010年代
業界初となる「反動吸収機構」の採用により、打ち込み時の反動を抑え、力の損失を軽減して軽い押し付けでも釘浮きのない綺麗な仕上がりを実現しました。
モータの全面改良により釘打ち作業の効率に直結する吐出量を落とさずにエア圧縮時の発生音の静音化し、さらに、エア使用量をリアルタイムに検知して最適な自動制御運転を行う「AI モード(PAT.P)」機能を搭載することで省エネ性能はもとより、高耐久性も実現しました。
2017年、業界初スマートフォンでの遠隔操作を可能にした「AK-1270E2」シリーズに進化。
2本のワイヤを同時に送って輪を作りねじることで結束する世界初の機構を搭載し、結束スピードを130%に向上※したほか、「引き戻し機構」により結束力を1.5倍に向上※、「先端織り曲げ機構」によりカットしたワイヤの飛び出し部分を12mmに半減※するなど、鉄筋結束作業の効率化に大きく貢献しました。
- ※2017年10月当社従来機RB-399Aと比較し算出
従来機※よりも対象鉄筋径を拡大したことで、今まで手作業が多かった太い鉄筋を使う建築現場の柱・梁・耐圧スラブや、橋脚の下部工などでの 使用を可能にしました。
業界初の両手持ち方式を採用。人間工学に基づく快適な操作性を実現させました。腰を曲げずに作業できるため、腰痛リスクに関わる腰部椎間板圧縮力が約40%低減します。国土交通省が運営する「NETIS」のVE評価に登録。厚生労働省「高年齢労働者安全衛生対策実証等事業」に選定。働き方に変革をもたらします。
マックスはこれからも、お客様の声をカタチにした商品を創造し続けます。
次に商品化するのは、あなたの悩みを解決した工具かも!?