野菜の包装とは?包装が重要な理由や包装方法を選ぶポイントをご紹介!

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「野菜の包装ってどんな意味があるの?」
「包装方法の選び方がわからない」

包装は野菜の鮮度を保ち、消費者の購買意欲を高める役割を持つ非常に重要な作業の1つで、包装が適していないと消費者の購買につながりにくくなります。

この記事では野菜の包装について、重要な理由と包装を完了させる際の袋とじにおすすめの機械を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1.野菜の包装とは

包装とは物を包む作業や包まれている状態のことを指す言葉で、中の物を守る・持ち運びしやすくする・プレゼント用にラッピングするためなど、用途は様々です。

包装の大前提となるルールに関して、1972年に適正包装の7原則が作成されました。

過剰包装により廃棄物が増える事態を抑えるために以下の7点が定められています。

  • 内容物の保護または品質保護が適切であること
  • 包装材料および容器が安全であること
  • 内容量が適切であり、小売の売買単位として便利であること
  • 内容物の表示または説明が適切であること
  • 商品以外の空間容積が、必要以上に大きくならないこと
  • 包装費が内容品に相当し適切であること
  • 省資源および廃棄処理上適当であること
野菜に関しても例外ではなく、上記の適正包装の7原則の中で包装される必要があります。

2.包装が重要な理由

野菜の包装が重要な理由には大きく以下2点が挙げられます。

  • 品質保持
  • 購買意欲の促進

順に詳しくみていきます。

    (1)品質維持

    包装が重要な理由の1つ目は、野菜の品質を維持するためです。

    適切な包装を施すことで、物理的なダメージや気温などの外部環境の変化から野菜を守る役割を果たします。

    野菜はさまざまな流通経路を経て、消費者の元に届けられます。

    生産から消費されるまでにはリードタイムがあるため、その間いかに鮮度を高く維持できるかは非常に重要です。

    また、野菜の鮮度を維持することで廃棄量の削減になり、昨今の環境問題を意識した取り組みにもつながります。

    (2)購買意欲の促進

    包装が重要な理由の2つ目は、消費者の購買意欲を促進するためです。

    スーパーなどの小売店に並ぶことができるのは、どれも検査をクリアした野菜なので、消費者は見た目だけで同じ野菜を区別するのは非常に困難です。

    では、消費者がどのような基準で野菜を手に取るかというと、判断基準の1つとして包装の見た目が挙げられます。

    適切な内容を記載し、消費者の目につく包装をおこなうことで購買意欲の促進につなげることが可能です。

    3.主な野菜の包装の種類

    野菜の包装には大きく以下の4種類があります。

    • 袋詰め
    • プラスチックパック
    • ネット
    • テープ

    順に詳しくみていきます。

      (1)袋詰め

      主な野菜の包装の種類1つ目は、袋詰めです。

      袋詰めと一言でいっても、その中でもいくつかの種類があります。

      以下、用いられることが多い袋詰めについてご紹介します。

      #1:防曇袋

      防曇袋を用いることで鮮度を維持し、見た目をよくすることができます。

      それぞれの野菜は呼吸をするので普通の袋に入れてしまうと内側から曇ったり、水滴がついてしまうことが多々あります。

      これは野菜の品質を維持する意味でも、また見た目という観点からも良いものではありません。

      袋の内側に水滴がついて、それが野菜に付着すると傷んでしまう結果になります。

      防曇袋は主にきゅうりやにんじんに用いられ、その鮮度を維持するうえで大きな効力を発揮します。

      #2:OPPシート

      OPPシートは、白菜やレタスのような玉状の野菜を包むために用いられ、非常に透明度が高い素材のため、中の野菜の見た目をそのまま綺麗に伝えることができます。

      白菜やレタスは野菜の中でも大型の部類に入り、丸みを帯びた形をしているため、他の野菜と同様の袋に入れるのが困難です。

      OPPシートは野菜に巻きつけるようなかたちで包装するフィルムになるので、野菜の大きさや形にとらわれず、鮮度を維持することが可能です。

      #3:スタンドパック

      スタンドパックは、見た目のオシャレさと機能面に優れた袋です。

      トマト、みかん、キウイといった色鮮やかな青果物を入れることで見た目が優雅で華のあるものになります。

      また取っ手がついているため持ちやすいという機能面でもメリットがあります。

      中の野菜の呼吸を考えた有孔付きのものもあるので、単にオシャレなだけでなく、品質維持にもしっかりと効果を発揮します。

      (2)プラスチックパック

      主な野菜の包装の種類2つ目は、プラスチックパックです。

      ミニトマトや大葉を包装する際に用いられ、軽くて丈夫なため外部からの衝撃から中の野菜を守り、空気・水・雑菌の侵入を防ぐ防護性も高い包装方法です。

      しかし、昨今の環境保全の取り組みからプラスチック素材はあまり推奨されていないのも事実です。

      再生プラスチック・バイオプラスチック・バイオマスプラスチックといった環境になるべく配慮したプラスチック代替品も多く生まれています。

      (3)ネット

      主な野菜の包装の種類3つ目は、ネットです。

      みかん、玉ねぎ、にんにくの包装に主に使われるもので、通気性の維持に大きな効果があります。

      また見た目の点でも、ネットの色を包装する野菜と似た色にすることで、新鮮かつ色鮮やかな演出を加えられます。

      手に取ると、直接野菜に触れているように野菜の重みを感じ取れる手触り感も魅力的です。

      (4)テープ

      主な野菜の包装の種類の4つ目は、テープです。

      葉物野菜や長物野菜に多く用いられ、複数本の野菜を一つに束ねる役割を果たします。

      具体的にはほうれん草、小松菜、ネギ、アスパラガスなどを束ね、それぞれの野菜の鮮度を直接消費者に伝えられる点が魅力です。

      一方で野菜は露出している状態であるため、流通経路の中で外部の衝撃などで傷んでしまうことのないよう慎重な取り扱いが求められます。

      4.野菜の包装方法を選ぶ際の注意点

      野菜の包装方法を選ぶ際に注意すべき点について以下4点があります。

      • 性能
      • 大きさ・バランス
      • 見た目
      • コスト

      順に詳しくみていきます。

        (1)性能

        野菜の包装方法を選ぶ際の注意点1つ目は、性能です。

        包装方法の性能を理解し、取り扱っている野菜に適しているものを選ぶことが重要です。

        以下、蒸れやすい野菜と乾燥に弱い野菜をそれぞれ一部記載します。

        • 蒸れやすい野菜:きゅうり、トマト、玉ねぎ、じゃがいもなど
        • 乾燥に弱い野菜:サトイモ、大葉、はくさい

        蒸れやすい野菜の場合、通気性のある包装方法が選択肢に入るため防曇袋などは適しています。

        また、乾燥に弱い野菜の場合、なるべく密閉性を高くする必要があるためOPPシートやプラスチックパックがおすすめです。

        流通経路の中で野菜にどういった事態が起こり得るか、それを予防し品質を維持するためのベストな包装をおこなう必要があります。

        それぞれの包装性能を理解し、取り扱っている野菜の品質が維持できる方法を選びましょう。

        (2)大きさ・バランス

        野菜の包装方法を選ぶ際の注意点2つ目は、大きさ・バランスです。

        包装が小さすぎるとそもそも野菜が入りませんが、逆に大きすぎると中に遊びの空間ができてしまい野菜を傷める結果になります。

        取り扱う野菜に適したサイズで包装することは非常に重要です。

        品質維持の観点はもちろんですが、大きすぎたりする不恰好な包装は見た目の点からも好ましくありません。

        消費者に手に取ってもらうために見た目は重要な要素なので、野菜の大きさに合った適切な包装を選ぶようにしましょう。

        (3)見た目

        野菜の包装方法を選ぶ際の注意点3つ目は、見た目です。

        包装は中の野菜をどう見せるかといった広告の役割も果たします。

        アピールしたい点や他の野菜とは何が違うのかを包装に記載することで、消費者に訴求することができます。

        注意点としては、包装に内容を記載しすぎると肝心の中にある野菜が見えづらくなってしまうことです。

        産地や栽培時のこだわりに加え、農家の方の顔、マスコットキャラクターのようなキャッチーなアイコンを用いる程度にとどめましょう。

        新鮮な野菜であることをアピールしつつ、しっかりと中身も見せるという点が重要です。

        (4)コスト

        野菜の包装方法を選ぶ際の注意点4つ目は、コストです。

        理想の包装を追求するあまり収益を悪化させてしまっては、野菜の品質にまで影響をおよぼしかねません。

        作業工数や人件費などを考え、必要に応じて包装機械の導入を検討するなど、効率的な形で作業を行えるようにしましょう。

        高い品質を維持しながら、より多くの野菜を消費者へ提供できる体制を考え実行する必要があります。

        5.野菜を包装する機械の種類とは

        作業工数や人件費を見直すうえで効果的な野菜を包装する機械について、以下3種類を紹介します。

        • 手動タイプ
        • 電動タイプ
        • 自動搬送袋とじタイプ

        順に詳しくみていきます。

          (1)手動タイプ

          野菜を包装する機械の種類の1つ目は、手動タイプです。

          電源は不要で、これまで手作業で行っていたネットやポリ袋の口を力入らずで簡単に閉じることができます。

          また袋口カット用のカッターも装備しており、長さも自由に調節できます。

          価格帯も非常にリーズナブルなため導入ハードルが低い点が魅力です。

          少量出荷を考えている生産農家向けで、袋とじの負担を軽減してくれる優れものです。
          参照:マックス株式会社 手動タイプ

          (2)電動タイプ

          野菜を包装する機械の種類の2つ目は、電動タイプです。

          電源があれば、袋を挿し込むだけで手間暇をかけずに袋口を閉じることができます。

          また、袋カットも自動でおこなえるため、体力的な負担が軽減されます。

          手動タイプと比べて少し値段は高くなりますが、工数削減のような業務効率化には効果的です。

          具体的には、1分間に20から25袋の袋とじをおこなうことができ、パックセンター、スーパー、仲卸、生産農家にて活用いただけます。

          また、袋カットは手動ですが、袋口を閉じる作業は自動でできる、バッテリタイプもあります。

          農事法人、生産組合、直売所、大量出荷される生産者、スーパーバックヤードにて活用いただけます。
          参照:マックス株式会社 電動タイプ

          (3)自動搬送袋とじタイプ

          野菜を包装する機械の種類の3つ目は、自動搬送袋とじです。

          じゃがいも、玉ねぎ、にんじんなどの野菜に加え、みかんやりんごといった果物など、さまざまな青果物の包装が可能です。

          大型の機械になるのでスペースの確保と値段は導入ハードルになりますが、業務工数を大幅に削減し、生産性の向上に大きく貢献してくれる機械です。

          袋を自動搬送袋とじ機にひっかけるだけで、あとはすべて自動で搬送まで行います。

          マックス株式会社の自動搬送袋とじ機は、ヘッドに装備する機械部分に幅広いラインナップを揃えており、用途に合ったものを選びやすいのが特徴です。

          大量出荷をおこなうパックセンター向けの製品になります。
          参照:マックス株式会社 自動搬送袋とじ

          野菜の包装に関するお困りごとはマックス株式会社へ

          この記事では包装の種類、重要性、選ぶ際の注意点と袋とじの際に役立つ機械を紹介しました。

          適切な包装ができていない場合、せっかく大切に育てた野菜が販売できず機会損失になってしまいます。

          包装は野菜を消費者に届けるうえで重要な作業のひとつなのです。
          しかし、包装に時間をかけすぎてしまうと今度は出荷が間に合わず、これも同様に機会損失を招いてしまいます。

          つまり、包装にかかる作業工数をなるべく効率化しながら、かつ丁寧におこなえる体制づくりが必要です。

          マックス株式会社には、これまで野菜の品質維持に悩んでいた多くの方々とのお付き合いを通じて得た知見と実績があります。

          野菜の包装の効率化に関してのお困りごとがあれば、まずはマックス株式会社までご相談ください。

          取り扱っている野菜が理想の状態で消費者の手元に届けられるよう伴走します。

          マックスのおすすめ製品はこちら


          ※コニクリッパ・コニクリップ・エアパックナー・パックナー・プラステープル・モバイルパックナーは、マックス株式会社の登録商標です。
          ※上記の内容は当社の独自調査に基づいて作成しており、また予告なく変更することがあります。

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