事業を通じた社会課題の解決

現場主義が社会課題の解決へ

マックスの徹底した現場主義に基づくモノづくりの姿勢は、数多くのニッチ市場でオンリーワン・ナンバーワン製品を生み出し、健康で安全・安心な暮らしや仕事環境の実現に貢献しています。

身体的負担の軽減・人手不足への対応

鉄筋結束機「ツインタイア ウォーカーモデル」

立ち姿勢のまま歩きながら結束作業が行える鉄筋結束機

1993年、マックスが世界初の充電式鉄筋結束機を発売する以前、建設現場における鉄筋結束作業はハッカーという工具を使って、手作業で行われていました。数回のモデルチェンジを経て、2017年、2本のワイヤで結束を行うツインタイア機構を開発し、結束力の強化に成功するとともに、結束時間を0.9秒から0.7秒に短縮化することで、市場における圧倒的ナンバーワンの地位を確立しています。さらに2020年には、立ち姿勢のまま歩きながら結束作業が行える「ツインタイア ウォーカーモデル」を発売しました。鉄筋結束作業は炎天下で行われることも多く、鉄筋工の高齢化や人手不足が進行するなか、「ツインタイア ウォーカーモデル」は、身体的負担の軽減と作業時間の短縮を同時に実現する画期的な商品です。
また、「ツインタイア」シリーズは、国土交通省が新技術の活用のため、新技術に関わる情報の共有および提供を目的として整備したデータベース「NETIS(新技術情報提供システム)」にて、安定的活用効果の見込まれる技術と評価され、2020年12月に「VE評価」登録となりました(NETIS登録番号 KT-180090-VE)。さらに、優れた技術として「活用促進技術(新技術活用評価会議(中部地方整備局))」にも選定されています。

手作業(ハッカー比)
腰部椎間板圧縮力 約40%低減
作業による消費カロリー 約85%低減
作業時間 約40%低減
※当社調べ

環境に配慮した取り組みの推進

バイオマス素材の活用

バイオマス素材の活用

袋とじ機「エアパックナー」と「コニクリッパ」の専用消耗品として、バイオマス素材を配合した「バイオマス ブラステープル」と「バイオマス コニクリップ」を開発しました。
従来は石油由来のプラスチックを使用していましたが、植物由来のバイオマス素材を配合することで、環境負荷の低減を図っています。バイオマス素材を配合したバイオマスプラスチックは、石油由来のプラスチックに比べて温室効果ガスの発生を抑制できるものとして注目されています。

バイオマスコニクリップ、袋とじイメージ

土中で分解する紙製テープ

誘引結束機「テープナー」の専用消耗品として、土中にて約3ヵ月で分解する紙製テープを開発しました。
これまで使用後のテープは、枝や茎などの残渣とともに焼却処分されていましたが、焼却が規制される地域も増えています。その場合は、地中に埋めるまたは拾い集めることになりますが、生産者の埋めることへの抵抗感の高まりや拾い集める際の手間が課題となっていました。紙素材を使用したテープは、土に埋めると約3ヵ月で分解するため、環境負荷を低減しつつ、これらの課題の解決を実現しました。

バイオマスコニクリップ、袋とじイメージ

プラスチック包装から紙箱への切替

環境負荷低減の取り組みの一環として、プラスチックを使用した包装材から紙箱への切り替えを進めています。
捺印して約3秒でインクが乾く「瞬乾朱肉プレミオ」「瞬乾スタンプ台」シリーズ20品番の紙箱への切り替えを行いました。
また、本体・パッケージの脱プラスチックや環境に配慮した素材を使用した文具の開発を通じて環境に貢献する、サステナブル文具シリーズ「Re:max(リマックス)」の展開を開始、ホッチキス「HD-10TL」のプラスチック包装から紙箱へのリニューアルを実施しました。

労働災害の低減

安全表示・人づくりコンテスト

表示作成機「ビーポップ」

マックスは労働災害の低減に向けて、表示作成機「ビーポップ」を使った「安全表示・人づくりコンテスト」を毎年開催しています。皆で危険個所を確認して、皆で表示を考える事で、職場の危険や問題を全員参加で解決することを目指しています。コンテストの根幹にあるのは「自発的な」改善活動で、これは、マックスの経営基本姿勢でもある「いきいきと楽しく力を合わせ、皆揃って成長していく集団を目指す」という理念にも通じています。マックスは、「明るくいきいきとした職場風土づくり」を通じて、労働災害の低減に貢献していきます。

マックスが提案する「安全表示を皆で考える」活動
印字サンプル
快適な住環境づくりとヒートショック事故のリスク低減

浴室暖房換気乾燥機「DRYFAN」

マックスの浴室暖房換気乾燥機「DRYFAN」は、1985年の発売以来、770万台以上(累計出荷台数)ご利用いただいています。アパート用、マンション用、戸建用など、それぞれに合わせた製品を取りそろえるとともに、プラズマクラスタ―※1技術搭載機などもラインアップすることで、浴室暖房換気乾燥機のシェアNO.1※2ブランドとしての地位を維持しています。高齢化に伴って増加するヒートショック事故のリスク低減に貢献しています。

DRYFANロゴ
  1. ※1プラズマクラスターロゴ(図形)およびプラズマクラスター、Plasmaclusterはシャープ株式会社の登録商標です。
  2. ※22022年版住設建材マーケティング便覧 電気式浴室暖房乾燥機市場 メーカーシェア(2021年度見込)株式会社富士経済調べ 2022年5月現在
食の安心安全

紙針ホッチキス

マックスは2013年、業界初の「紙針ホッチキス」を、食品会社向けに発売しました。食品会社では、卵のパックや弁当の蓋などを金属針のホッチキスでとめていましたが、1990年代からは安全のために金属針の使用が減少し、その後、異物混入防止のため工場内やオフィスへの持ち込みが禁止されるようになりました。「紙でとじる」というアイデアの実現には、7年の開発期間が必要でした。書類を確実にとめ、長期間保持できる紙針ホッチキスは当社のオンリーワン製品であり、SIAAマークを取得した抗菌モデルや、万一の混入時にも発見しやすいよう青色の紙針もラインアップしました。

紙の針でとじるホッチキス
充実したシニアライフの実現に向けて

快適な暮らしを目指した車いす

マックスグループのカワムラサイクルでは、1995年の会社設立より、介護現場の声を活かしたモノづくりを進めてきました。ベッドへの移乗のしやすさや、幅が狭い日本家屋での取り回し、浴室用など、介助者や利用者の生活シーンに合わせた車いす開発し、快適な暮らしづくりに貢献しています。
現在、超高齢社会の進展に備え、介助者の負担を軽減する軽量車いすや、操作時の視認性に配慮した車いすの開発を進めています。
これからも当社グループは車いすの製造開発を通じて、充実したシニアライフの実現に向け取り組んでいきます。

介助者や利用者の生活シーンに合わせた車いす