環境負荷低減の取り組み
太陽光発電設備による環境負荷低減
2021年に新設した吉井物流倉庫に太陽光発電設備を設置し、年間110トンのCO2排出量削減を実現しました。2023年3月より稼働したタイ第3工場においても太陽光発電設備を導入するなど、グループ全体で再生可能エネルギーの利用拡大を進めています。
国内拠点の照明LED化の推進
マックスグループでは、照明のLED化を積極的に進めています。国内拠点の全電球本数に占めるLED照明の比率は約75%となっています。今後も照明のLED化を進め、消費電力削減によるCO2排出量の削減に努めていきます。
ハイブリッド車の導入
マックスグループの国内拠点の全社用車に占めるハイブリッド車の比率は約50%となっています。今後、車両入れ替えに合わせて、ハイブリッド車と電気自動車への転換を進め、CO2排出量の削減に取り組んでいきます。
環境に配慮した取り組みの推進
バイオマス素材の活用
袋とじ機「エアパックナー」と「コニクリッパ」の専用消耗品として、バイオマス素材を配合した「バイオマス ブラステープル」と「バイオマス コニクリップ」を開発しました。
従来は石油由来のプラスチックを使用していましたが、植物由来のバイオマス素材を配合することで、環境負荷の低減を図っています。バイオマス素材を配合したバイオマスプラスチックは、石油由来のプラスチックに比べて温室効果ガスの発生を抑制できるものとして注目されています。
土中で分解する紙製テープ
誘引結束機「テープナー」の専用消耗品として、土中にて約3ヵ月で分解する紙製テープを開発しました。
これまで使用後のテープは、枝や茎などの残渣とともに焼却処分されていましたが、焼却が規制される地域も増えています。その場合は、地中に埋めるまたは拾い集めることになりますが、生産者の埋めることへの抵抗感の高まりや拾い集める際の手間が課題となっていました。紙素材を使用したテープは、土に埋めると約3ヵ月で分解するため、環境負荷を低減しつつ、これらの課題の解決を実現しました。
プラスチック包装から紙箱への切替
環境負荷低減の取り組みの一環として、プラスチックを使用した包装材から紙箱への切り替えを進めています。
捺印して約3秒でインクが乾く「瞬乾朱肉プレミオ」「瞬乾スタンプ台」シリーズ20品番の紙箱への切り替えを行いました。
また、本体・パッケージの脱プラスチックや環境に配慮した素材を使用した文具の開発を通じて環境に貢献する、サステナブル文具シリーズ「Re:max(リマックス)」の展開を開始、ホッチキス「HD-10TL」のプラスチック包装から紙箱へのリニューアルを実施しました。
省エネルギー
2023 年度目標値(エネルギー使用量原単位を前年度比 99.0 %以下に抑制)に対して、101.5%となりました。
省資源・リサイクル
2023 年度目標値(総排出量原単位を前年度比 99.0 %以下に抑制)に対して、109.2%となりました。
再資源化率
2023年度目標値(再資源化率 94.6 %以上)に対して、92.7%となりました。
プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量推移
2023年度は、プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量を、前年度から約4.4%削減しました。
PRTR法対象物質
マックスのPRTR法対象物質(第一種指定化学物質)の取扱・移動・排出量は、以下の通りです。
サイト名 | 化学物質名 | 取扱い量 (kg) |
排出量 (kg) |
移動量 (kg) |
排出の詳細 | 移動の詳細 | |
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廃棄物の処理方法 | 廃棄物の種類 | ||||||
玉村(5) | エチルベンゼン | 1,278 | 980 | 49 | 大気 | 焼却・溶融 | 汚泥、廃油 |
キシレン | 2,830 | 2,700 | 150 | 大気 | 焼却・溶融 | 汚泥、廃油 | |
酢酸ビニル | 1,554 | 1,200 | 340 | 大気 | 焼却・溶融 | 廃油、廃プラスチック類 | |
トルエン | 12,337 | 8,900 | 2,600 | 大気 | 焼却・溶融 | 汚泥、廃油、廃プラスチック類 | |
ホルムアルデヒド | 640 | 0 | 0 | - | 焼却・溶融 | 汚泥 | |
藤岡(6) | 亜鉛の水溶性化合物 | 50,000 | 220 | 0 | 公共用水域 | - | - |
エチルベンゼン | 1,980 | 580 | 1,400 | 大気 | その他 | 廃油 | |
キシレン | 2,470 | 770 | 1,700 | 大気 | その他 | 廃油 | |
トルエン | 7,300 | 5,500 | 1,800 | 大気 | その他 | 廃油 | |
ノルマル-ヘキサン | 6,400 | 3,100 | 770 | 大気 | その他 | 廃油 | |
メチルナフタレン | 2,300 | 12 | 0 | 大気 | - | - | |
常磐(2) | トルエン | 411 | 330 | 81 | 大気 | 焼却・溶融 | 廃油 |
ナフタレン(液体状) | 2.4 | 1.9 | 0.5 | 大気 | 焼却・溶融 | 廃油 |
水資源の保護
各工場は渇水等のリスクが低い地域に立地しており、各地の状況に応じて市水(水道水)・地下水を適宜使用しています。
マックスの生産工程では、水を大量に使用するプロセスはなく、藤岡工場でのホッチキス針や鉄筋結束機用ワイヤなどの消耗品製造において、メッキ工程の間接冷却など限られた用途で水を使用しています。排水は適切な処理を行った上で、公共水域への排出を行っています。また、一部は冷却工程などで再使用していますが、今後は再使用率の向上を図るとともに、地下水の取水制限などのリスクを考慮して、市水への置き換えを進めていきます。