愛されて30年
Column
リサイクル品の分別ミス防止表示
リサイクル用「金属くず」と「電線くず」の回収場所が隣接していて、しかも同色のドラム缶だったため、分別ミスが多発していた。また、再分別を手作業で行うため、切創などの災害懸念があった。
以下のように改善した結果、分別ミスが大幅に減少した。
❶写真を活用し、ひと目で分かるようにした。
❷リサイクル品の種類ごとに背景色を色分けし、壁表示とドラム缶表示を同一にした。
❸マグネットシートを活用し、ドラム缶交換時に張り替え可能とした。
茨城県つくば市にある住友化学(株)の先端材料開発研究所では、次世代のディスプレイや照明に用いられる高分子有機EL、セキュリティやヘルスケア分野への応用が期待される有機光センサーなどの新素材の研究、開発を積み重ねています。同研究所では「安全をすべてに優先させる」という同社共通の基本理念のもと、日頃から地道な安全衛生活動を行ってきました。その成果は、1989年の開所以来30年以上にわたり、社員・派遣社員による休業災害ゼロの継続という結果となって表れています。
そこで今回は、同研究所技術室の皆さんと所長の内田義男さんに、安全衛生の取り組みと、人づくりコンテストへの思いなどについてお話を伺いました。
同研究所では、安全活動において常に新しい試みをしています。例えば、危険感受性の向上への取り組みとして、2016年から実施している安全体感研修に、昨年度からVRの活用を始めました。「五感を使って危険を疑似体験できるので、経験として記憶に残り危険感受性が向上するだけでなく、安全行動の習慣化にも役立つので受講者から大変好評です」とチームリーダーの木田さん。
また、部署ごとに差のあった活動の質を底上げするため、入社2~3年目の社員に対して他部署の活動を学習する機会を今年度から設定しました。「若手には部署をまたいだ情報を得る機会が少なく、他部署の取り組みを生かし切れていないと思います。そこで、内部監査に同行し、他の部署の取り組みを学習してもらおうという、所長の発案です」と西山さん。
この他にも、それまでバラバラだった表示・標識を統一して写真入りの詳細なガイドラインを作る、作業場所へのKYポイントカード設置や使用保護具の表示でヒューマンエラー防止を図るなど、多彩な取り組みを展開しています。
同研究所では、店頭災害防止にも力を入れている
【左】ポケテナシを励行するための注意表示
【右】階段を人が通ると点灯する人感センサーライト
廊下突き当りに設置してある衝突防止のための広角ミラー
同研究所では、昨年初めて「安全表示・人づくりコンテスト」に応募、優秀賞を受賞されました。受賞作について岩瀬さんは、「分別ミスがあると協力会社にお願いして再分別を行うのですが、金属片で手を切るなどの災害が発生する懸念がありました。今回の改良後は、分別ミスはほとんどなくなり、協力会社にも大変喜ばれています」といいます。
木田さんは、「既製品は貼り終えるとすぐに風景として溶け込んでしまうのですが、自分たちで機論しながら作った表示には思いが込められているので風化しないと感じました。今後はより多くの所員の意見を交えながら、さらに活発な活動を展開していきたいですね」と語ります。
「安全表示は、職場の中で目に入る形で安全を喚起してくれる重要な存在です。それを見ているだけで安全に対する感度が向上します。今までも取り組みを進化させてきましたが、ゴールがあるわけではないので、今後も安全の基本を大切にしながら改善し続けて欲しいと思います」と内田所長は期待を込めます。安全表示はこれからも、同研究所の安全向上に役立つ存在であり続けるに違いありません。
住友化学(株)先端材料開発研究所のみなさん
左から西山さん、岩瀬さん、内田所長、木田さん
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