愛されて30年
Column
工場内にのぼり型の安全表示
工場内に注意喚起やKY(危険予知)活動の安全表示があまりなかった。
歩行中でも目に留まりやすいクレーンの柱を選び「のぼり型」の安全表示を掲示したところ、「工場内が明るくなった」「サイズや配色の工夫で遠目からでも目立つ」「インパクトがあり分かりやすい」と現場から好評に。
富士車輛㈱は主に、破砕機やリサイクルプラントなどで定評のある環境機器事業と、タンクローリーやごみ収集車に代表される特殊車輛事業で多くの実績があります。近年はSDGs達成に向けた取り組みにも力を入れ、資源循環型社会の発展に貢献する環境エンジアリング企業として、2025年の創業100周年に向けてデジタル変革(DX)戦略を展開、CX※の最大化に挑戦しています。
同社では長年、工事用黒板にビーポップを利用してきましたが、2022年からは全社の活動基盤である6S3T改善活動※※の一環として安全表示にも挑戦し、「第6回安全表示・人づくりコンテスト」に応募したところ、見事に優良賞を受賞されました。
そこで、同社の安全方針や今後への期待などについて鳥居 周(めぐる)代表取締役社長に、作品へのこだわりや工夫したポイントなどについて同社環境製造グループの清水 巧グループ長、環境工務グループの山尾麻衣子主任、環境製造部 環境製造グループの髙坂銀太班長にお話を伺いました。
同社では、グループ全体の安全衛生基本方針である、「安全は全てにおいて優先する」という理念を基に、事業場内や現地工事などの災害リスクを中心に安全衛生活動を行っています。2023年度は、危険個所の洗い出しとリスクを回避するための行動を明確にし、危険と思われる箇所には安全表示を積極的に展開したところ、記録が残る23年間ではじめて、通期ゼロ災を達成したそうです。
実際にビーポップで安全表示を作成している山尾さんは、「受賞作以外にも、オフィス内では曲がり角の衝突注意、食堂の転倒注意やドアの開閉、工場では転倒注意、階段・段差、踏み外し注意、保護具の着用など、これまでさまざまな表示を作ってきました。常に作業者の声を聞くことを大切にし、皆に相談したり、見え方を確認したりしながら作成しています」と、活動のポイントを語ります。
鳥居社長が発案して2019年に行った「TWI研修(職場教育の手法の一つ)」の資料から引用。同社では毎朝、この合言葉を全員で唱和している。
受賞作については3人でチームを組み、危険個所や改善点を洗い出し合いながら考案しました。特に工夫したのは、文字数を10文字前後に収めて端的な表現で標語を作成したことや、どこからでも見える位置に明るく見やすい色で掲示したことです。「作業前に安全確認をする『ひと呼吸』で安全意識の向上につなげたい、という思いで、現場からの意見を出しました」と髙坂さん。作業者が通行する目線の柱に掲示することで安全意識を喚起しやすくなりました。
このコンテストを通じて、安全表示の重要性や意味を改めて学ぶことができました。今後も少しでも多くの社員が主体となってしっかりと活動し続けることが大切だと思いますので、全社に横展開していきたいですね」と、清水さんは安全表示を広める考えです。
同社における安全表示の取り組みについて鳥居社長は「常に私は安全と業績は正比例すると訴えています。経営に関してはトップダウンで進めますが、安全に関しては社員自身の自覚から発したボトムアップ『相互啓発型の安全文化』が重要です。その意味で今回の受賞は、今後の安全活動を大いに活性化させてくれると思います」と期待を寄せました。
無災害記録表示の前で、写真左から清水さん、鳥居社長、髙坂さん、山尾さん。
伺った2024年6月5日の時点で557日連続、直近では8月27日現在で639日まで無災害を継続している。
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