愛されて30年
Column
同社オリジナルのビーポップシールカタログ
個人のアイデアから生まれたシールを全社で共有し、発注時にムダな時間がかからないように作成した。また、ここにない表示が必要な場合は、注文者と制作サイドの林さんがアイデアを出し合い、できる範囲で最良のものを作成するためのベースともなっている。(同社資料より抜粋)
トヨタ車体精工(株)は主にミニバンやSUV、商用車に搭載するシート部品の製造に特化したメーカーです。中でも、座席を前後に移動させるためのロングスライドレールでは、世界初の助手席可動域1160mmという自由度の高いシートアレンジを実現するなど、独自の技術力でトヨタグループの「ものづくり」を支えています。
そんな同社では「安全は、すべてにおいて大前提である」との経営トップの宣言により、安心の製品づくりと安全な労働環境整備に力を入れてきました。
そこで今回は、同社の本社・高浜工場を訪問し、安全衛生環境グループの戸敷憲二グループリーダーと担当員の林 昌志さん、製造部担当員の小宮 淳さんに、力を入れている安全活動や安全表示の具体例などについて話を伺いました。
同社が現在目指している大きな目標は、どんな小さな災害(軽い打撲等)や疾病も含めた災害ゼロであり、年間では災害1件以下を目標に掲げて進んでいるそうです。
「そのために力を入れているのが、①ルールを知る。ないルールは創る ②ルールを教える ③教えたルールが守られているかを視る、の3点です」と戸敷さん。「安全に関するルール自体が曖昧なところがありましたので、この3段階を長年繰り返してきました。その結果、全社的に災害発生件数は現在減少傾向にあり、各職災害場の安全活動を公平に評価する『安全マネジメント監査』でも年々活動レベルが上がってきています」と活動の手応えを語ります。
その象徴的な例が「『ポ・ケ・手・な・し』※活動」だったと語るのは小宮さんです。「なぜかというと、『歩くこと』にもルールがあり、工場内にはもっと複雑なルールがあるため、ルールを守れる人づくりの第一歩として『ポ・ケ・手・な・し』をまずしっかりやるんだ、と意識を醸成するすることができたからです」とも。現在はこうしたマネジメント活動の定着により、着実にゼロ災害に近づいているそうです。
ロックアウト確認表示。
柵内に入る際に行うロックアウト(第三者起動防止装置)を確認する作業。作業者の目線を意識した位置に表示し、ロックのし忘れを防止している。必ず作業者の視界に入る位置に、ピンポイントで注意喚起表示をすることで、常に安全を意識させることができている。新規に設備が導入される際にも、最初から標準装備として貼られている。
来場者保護具案内。
小宮さん提案で林さんが作成。来場者が装備すべき保護具について、ひと目でわかるように工夫されている。
ビーポップで作成する安全表示について小宮さんは「安全表示というとどうしても固くなってしまい、それを作成した側の思いがちゃんと伝わっているのか?が心配でした。しかしビーポップでちょっとひねった表示を作ってみると一方通行にならず、現場から『こうきましたか!』と反応が返ってくるようになり、思いが届いていることが確認できています」と、そのコミュニケーション効果を語ります。
こうしてみんなの思いを伝え合って作成した安全表示シールは、写真入りのカタログとしてまとめられ、全社で情報を共有しています。
最後に、今後の安全表示について戸敷さんは、近年、外国人労働者の災害が発生している状況を踏まえ、「外国人に注意喚起する表示がさらに重要になると考えています。外国人の方々が働きやすい安全な職場づくりには、言葉の壁を越える、見やすくて、分かりやすい表示が不可欠です。そういった表示を作成するために、ビーポップをさらに活用していきたいですね」と大きな期待を寄せています。
写真右から、戸敷さん、小宮さん、林さん
※撮影のために十分な感染症対策を行った上で一時的にマスクを外していただきました
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