愛されて30年

安全表示で人づくり

Column

安全体感装置でリアルな危険を実感させる
“体感”で世界中の労災をなくしたい!

アジアクリエイト株式会社

第4回安全表示・人づくりコンテスト 応募作

トイレのフタを閉めてから流しましょう

新型コロナウイルス感染症対策への意識が低迷している現状を改善するため、従来のアルコール消毒の表示だけではなく、ウイルス飛散防止のためトイレのフタを閉めて流すという違った視点からの表示を作成した。
日々必ず使用し、目につくトイレに表示することで全社員に感染対策を再認識してもらうことが狙い。フタを開けているときと閉めているときの表示を変えることで、「閉める」という行動が取りやすいように工夫をしている。

 愛知県豊川市に本社のあるアジアクリエイト(株)は、プラント装置の設計・施工管理の会社として創業しました。その後、産業用自動機械の設計や製作も手掛ける傍ら、労働災害を減らすための取り組み組みとして、いち早く安全体感装置を開発し始め、現在では「安全体感装置の開発と教育研修」が事業の大きな柱の一つとなっています。
 そこで今回は、近年注目されている安全体感装置が労働災害防止に果たす役割と、どのようにビーポップを活用されているのかについて、同社業務チームの竹之下英輝マネージャーと松井祥則(よしのり)主任、そして実際にビーポップをお使いになっている杉内雅代さんにお話を伺いました。

座学だけでは「自分ごと」にならない
危険を実感して安全意識は高まる

 安全意識を向上させる取り組みの一環として、「安全(危険)体感道場」を社内に設置する企業が増えています。以前、このコーナーでも導入されている企業を紹介しましたが、安全体感装置は安全教育においてどのような役割があるのでしょうか。
 「多くの会社は安全教育を座学で行っていますが、セミナーや講演だけではなかなか『自分ごと』にならないというお悩みをよく伺います。お話だけではなく、実際に危険を疑似体験することで、労災の怖さを 身をもって知っていただくことが体感装置の役割です」と、竹之下さんはその意義を語ります。
 安全意識向上のために「体感すること」へのニーズが高まっていることは、同社の製品が国内外合わせて約500社以上(2020年7月時点)に導入されているという実績からもうかがい知ることができます。また、同社では装置を販売するだけでなく60以上の項目について危険を体感できる安全体感研修センターも開設しています。作業場と変わらない、「本物の危険」を知ることができるとあって、受講予約が途切れることはありません。「初めて受講される方はみなさん、『自分がイメージしていた安全教育とぜんぜん違う』と驚かれますし、経験できてよかったと喜ばれます」と、松井さんは手応えを感じています。

チェーン巻き込まれを体感できる装置。割り箸を動かすことでチェーンに巻き込まれた際の衝撃を体感することができる。ゆっくりした回転でも割り箸は一瞬で折れ、手にはかなりの衝撃を受ける。説明してくださった松井さんによると、人間の指は割り箸と同等の強度だとのこと。

最新の3軸VRシミュレーター。内蔵された3つのサーボモーターによって振動や傾きを再現することができる安全体感装置。被験者はモーションプレートの上に乗ってゴーグルをかけ、VR(バーチャルリアリティー)の映像を見ながら動くことで、よりリアルな歩行感覚や転落感覚などを体感できる。

メンバーでワイワイと話し合いユニークなトイレ表示を考案

 同社では「第4回安全表示・人づくりコンテスト」に、トイレの表示というユニークな作品で応募されましたが、これを作成したのは杉内さんを中心とした3人のメンバーです。
 「応募するにあたって、必要だと思う表示について社内アンケートを実施しました。階段や出入り口の注意喚起表示など多くのアイデアが出た中で、コロナ対策の意識をもう一度高めよう、ということでトイレのフタとタンクへの表示にしました」と杉内さん。「どこに貼ったら見やすいだろう」など、メンバーでワイワイと議論し、試行錯誤した結果がこの3箇所への表示となったそうです。
 自社内の安全表示だけでなく、製品の銘板や注意喚起にもビーポップを活用されている同社。体感装置の今後について竹之下さんは「まだ国内の需要が多いですが、これからは海外のニーズが高まるに違いありません。特に日系企業の現地法人では言葉の壁もありますので、座学よりも実体験の方が直感的で効果が高いと思います。そこで、私達の装置を通じて、日本のみならず世界レベルで労災を減らすことに貢献したいと考えています」と、大きな展望を語ってくださいました。

アジアクリエイト(株)の安全体感研修センターにて
写真左から竹之下さん、松井さん、杉内さん

※撮影のために十分な感染症対策を行った上で一時的にマスクを外していただきました

会社概要

アジアクリエイト(株)

本社工場、安全体感研修センター本館所在地
愛知県豊川市
設立
1989年
従業員数
32名(2022年4月現在)
主な事業内容
各種安全体感教育装置の設計・製作・研修事業。各種専用機、プラント装置の設計・製作・エンジニアリング事業
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