愛されて30年
Column
刃先に注意
ダンボールの開封時に指を切ってしまう災害が発生していた。
「ダンボール箱を開けるだけでしょ!」といった油断が思わぬケガにつながることを左写真で示し、右に正しい道具(開梱用カッター)を使えば安全であることを表示した。「どのように使用すれば安全か、まで示す気遣いが良かった」「少しの気の緩みでケガをすることが分かった」と好評だった。
神奈川県藤沢市に本社・工場のある東京ラヂエーター製造(株)は、1938年の設立以来、主にトラックや産業建設機械用熱交換器の専門メーカーとして数多くの実績と信頼を積み上げてきました。近年ではEGR(Exhaust Gas Recirculation)クーラというEGRシステム※1に必要不可欠な部品の設計・開発・製造を行っており、環境性能向上と高効率化を目的に多くの車体に装着されています。
そんな同社では第1回から「人づくりコンテスト」に参加し、今回まで3回連続の入賞を果たしています。そこで同社の宮山信一工場長、工場統括課の粂谷(くめがい)英之課長、そして実際にビーポップで受賞作を作成した冨金原(ふきんばら)佳子さんに、安全活動の取組と、安全表示の意義などについてお話を伺いました。
同社の安全活動について粂谷さんは「『従業員の安全と健康の確保は全てに優先する』という基本理念のもとに、日頃の活動を行っています。その柱は、1.安全活動を推進するための『私の安全宣言』を記入したTRS※2グリーンカードを携行し、年度末にはそれに対する自己評価を行う 2.安全衛生委員会メンバーによる安全パトロールを月1回実施する 3.自職場の安全パトロール実施 4.始業前に安全啓発の放送を流す といった活動です」と語ります。さらに「安全基準の項目は数が多く、なかなか全部は覚えられません。そこで日めくりカレンダーのようなものを作成し、それを毎日始業前に読み合わせしています」とも。ユニークで地道な活動が伺われます。
そしてもう1つ、力を入れているのが安全表示だといいます。同社では板金加工時の創傷・挟まれなどの危険が多く、さらに工場内でのつまずきなどを防止するためにも、注意喚起の表示は重要でした。
冨金原さんによると、「それまで既成ステッカーを購入していたのですが、剥がれたり、汚れたりするたびにコストがかかる上に、掲示しても『なんか貼ってるな~』ぐらいにしか思われず、オリジナリティーのあるステッカーを探していました」というのがビーポップ導入のきっかけだそうです。導入後、ビーポップの反射・蓄光シートで、フォークリフトの注意喚起ステッカーを作ったところ予想以上に好評で、「こんなステッカー作れない?」と依頼が来るほどに。冨金原さんは「これからも工場のみんなと連携し、オリジナリティーある安全表示を作成していきます」と意気込みを語っています。
2018年第一回コンテストの受賞作。フォークリフトの注意喚起ステッカー。
二〇一九年第二回コンテストの受賞作。段差に張った躓きへの注意喚起ステッカー。少しでの明かりでも文字・図柄が浮かび上がる反射シートをしようしている。
さらに安全のためには、環境整備が大切だと訴えるのは宮山さんです。「歴史が長い当社では、古い設備も多くあり、安全基準を満たしていない設備による災害もありました。そこで2016年頃から、安全第一で環境を整備していこう、と徹底して設備改善を行いました。これがターニングポイントとなり、近年では設備に起因する災害はほとんどなくなりました」と宮山さん。一方で災害ゼロに向けて大切なのは設備だけでなく「心の環境整備」だとも強調します。「ルールをちゃんと守り、自ら考え、自ら行動することが心の環境整備だと思います。これを常に振り返るために安全表示は大切な役割を果たしますので、これからもオリジナルの注意喚起活動を継続したいと思います」と、安全表示の広がりに期待を寄せていました。
東京ラヂエーター製造(株)藤沢工場のみなさん
※撮影のために十分な感染対策を行った上で一時的にマスクを外していただきました
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