ホッチキス物語

紙をとじる仕組み&針への工夫

ホッチキスは最もポピュラーな文房具のひとつです。けれどもホッチキスはなぜとじられるのか、疑問をお持ちの方もきっと多いと思います。そこでここではホッチキスの仕組みについてご説明しましょう。

まずホッチキスの部品をご紹介します。

ホッチキスの各部品の名称

次に、手順です。
マガジンに装填された針はバネの力によって前方に押し出され、先頭の針はドライバ(針を押し下げる金属板)によって紙に打ち込まれます。針の先端は紙を通過しながらクリンチャ(曲げ台)にあたり、溝に沿って曲げられます。最後に、曲げられた針が紙に触れると、とじ込みは完了です。

ホッチキスの針が閉じる手順

本体のクリンチャの溝は、針が内側に曲がりやすいように曲面になっています。(外側に曲がるタイプHD-35もあります)また、クリンチャの溝には焼き入れを施し、金属の表面を硬くすることで溝のキズ摩耗を防いで、いつまでも針がスムーズに曲がるようにしています。

針にも工夫が!

最適な角度で先端を尖らせた針の形状

針はクリンチャの溝に沿って曲がりやすいように、断面は縦と横の寸法を3対5に決めています。これは、平たい方に曲がりやすい原理を使っています。

また、マックスでは紙をとじるのに適した先端形状を維持するために、独自の設備で万全の品質管理のもとに針を製造しています。失敗とじの原因となる「芯ずれ(線芯が左右どちらかにずれてしまうこと)」を防止しながら最適な角度で先端を尖らせることで、軽い力で紙の中をまっすぐ突き進めるようにもしているのです。